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ビジュアル宅建士 合格大作戦 宅建業法

 宅建士試験合格のためには、まずは基本事項の理解から。「ビジュアル宅建士 テキスト&問題演習」のシリーズのエッセンスをまとめた基本講座です。コチラは、「宅地建物取引業法(宅建業法)」のコーナーです。
基本講義13:【宅建業法@】用語の定義:宅地と宅建業!!
基本講義14:【宅建業法A】宅建業の免許の基準って?
基本講義15:【宅建業法B】宅建士ってどんな人?
基本講義16:【宅建業法C】営業保証金は何のために?
基本講義17:【宅建業法D】大事な3つの書面「媒介契約、重要事項説明、37条書面」
基本講義18:【宅建業法E】売主が宅建業者、買主が一般の人の場合の規制は?
基本講義19:【宅建業法F】報酬の掲示と計算、標識の掲示は!
基本講義20:【宅建業法G】業務上やってはいけないことは!
基本講義21:【宅建業法H】監督処分はこんなに!
基本講義22:【宅建業法I】宅建業法その他の事項

基本講義13:【宅建業法@】用語の定義:宅地と宅建業!! +α:イメージほか

宅地とは!

宅建業法で定義される宅地とは、@建物の敷地・建物を建てる目的で取り引きされる土地及び、A都市計画法上の用途地域内の土地 (現に道路、公園、河川、水路、広場に供されている土地を除きます)をいいます。地目の種類は問いません。

@の基準は、全国的な基準ということになりますし、Aの基準は、用途地域内の土地ということになります。難しいのは、用途地域内の公園内の建物(休憩所など)の敷地については、 宅地なのかどうか、というようなことが問題になりますが、Aのカッコ内の除外規定に当たりますので、宅地には該当しないということになります。

また、「市街化調整区域内の農業用の倉庫の敷地は宅地なのかどうか」というようなことを考えますと、用途地域外の建物の敷地に供されている土地ですので、 宅地なのだと判断できます。

「法令上の制限」の科目を学習する前ですと、“市街化調整区域”や“用途地域”といった語句は馴染みが薄いかとは思いますが、定義として覚えておいて、 後で詳しく科目ごとにリンクさせて理解していきましょう。

宅地といっても、色々あるのです。前述の、「科目ごとにリンクさせて理解」とありましたが、宅建の科目・出題される法律ごとの宅地については、 宅建業法上の宅地が一番重要になります。その他、「宅地造成等規制法上の宅地の定義(宅地造成等規制法2条)」や「土地区画整理法上の宅地の定義(土地区画整理法2条)」 等がありますので、比較してみると面白いでしょう。

宅建業とは!

宅地又は建物につき、「売買又は交換」「売買又は交換又は貸借の媒介・代理」を業として行うことをいいます。

「業として行う」とは、自ら又は宅建業者を介して、不特定多数の相手方に対して、反復継続して営業活動を行うことをいいます。 業については、その対象及び、反復性は問われますが、営利性は問われません。

自己所有の物件を、不特定多数の者に対して反復継続して賃貸しても、宅地建物取引業には当たりません。 民間レベルでの賃貸住宅供給量を増やす目的により、自己物件の賃貸業に関しては、免許制度を設けていないのです。


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【用途地域とは】
用途地域とは、「法令上の制限」で学習しますが、そもそも街づくりを行う区域、すなわち、 建物を建てたい区域ですから、一部の例外を除いて、宅建業法上の宅地として扱いましょうということです。


【国や地方公共団体の例外】
国等は宅建業を行っても、免許はいりません(業78@)。「お上の行うことは間違いはない」というタテマエ(?)に基づきます。


【事務所とは】
@ 本店(商人以外の者にあっては、主たる事務所)又 は支店(商人以外の者にあっては、従たる事務所)
A 上記のほか、継続的に業務を行うことができる施設を有する場所で、宅建業に係る契約締結権限を有する使用 人(「政令使用人」ともいう。支店長など)を置くもの
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基本講義14:【宅建業法A】宅建業の免許の基準って? +α:イメージほか

宅建業を営むためには免許が必要!

宅建業者免許の基準については頻出事項ですので、しっかりと整理して覚えておくことが大切です。

高額の不動産を扱うという業務の性質もあり、宅建業者の免許基準は厳しいものとなっています。ですが、宅建士になるときのように、試験はありません。 ある意味「信用調査」であるということですね。

免許欠格事由として、心身の故障により宅建業を適正に営むことができない者、破産者で復権を得ていない者は、免許を受けることはできません。 成年者と同一の行為能力を有しない未成年者(婚姻していない、営業許可も受けていない、普通の未成年者であるということですね)の場合は、 その法定代理人が審査されます。例えば、業法違反をして免許取消処分を受けた業者が、自分の未成年者である息子名義で免許を申請しようとするよう な行為を禁じているのです。

「不正の手段で免許を受けた」「業務停止事由にあたり、情状が重い」「業務停止処分違反」のどれかで免許取消となり、その取消の日から5年を経過していない 者は、免許されません。営業主が法人である場合、免許取消に係る聴聞の期日及び場所の公示の日前60日以内にその法人の役員であった者で、取消の日より5年を 経過しない者は、免許されません。“反省する期間”と覚えるとよいですね。

免許取消処分の聴聞の日の公示がなされた後で、相当の理由がなく廃業の届出をして、届出日から5年を経過しない者は、免許されません。”緊急脱出は認めない” という考え方です。このケースで法人である場合は、聴聞の公示日より遡って60日以内に役員だった者で、届出日から5年を経過しない者は、免許されません。

禁錮以上の刑、宅建業法上等一定の法律に違反しての罰金刑、暴力行為などの刑を受けて、刑の執行後5年を経過しない者は、免許されません。 このケースで法人である場合は、そのような者が役員、政令で定める使用人の中にいる場合は、その法人には、免許されません。


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【免許区分と事務所の設置】
複数の都道府県に、事務所を設置して宅建業を営もうとする場合は、 国土交通大臣免許を受ける必要があります。
一つの都道府県の区域内に事務所を設置して宅建業を営もうとする場合は、都道府県知事免許を受ける必要があります。


【どっちが偉いの?】
この免許の区分は、事務所の数や資本の額は関係ありません。東京都に本店、埼玉県に支店1店舗を設置して宅建業を 営む場合は大臣免許になるし、東京都に本店及び支店100店舗を有する場合でも都知事免許となります。どちらがすごいとか偉いとかいう区分ではありません!


【信託会社等の特例】
信託会社及び信託銀行は、国土交通大臣に届出をすれば大臣免許を持っ た宅建業者とみなされ、宅建業法中の免許に関する規定は適用除外となります。

【免許に関する届出】
宅建業者が死亡した場合は、相続人がそのことを知った日から30日以内に届け出ます。知らないと、届出のしようがありません、ということですね。 法人の業者が合併によって消滅したときは、消滅した法人の代表役員がその日から30日以内に届け出ます。業者が破産手続開始したときは、破産管財人がその日から30日以内 に届け出ます。法人が解散したときは、清算人がその日から30日以内に届け出ます。業者が廃業したときは、業者だった個人又は法人を代表する役員がその日から30日以内 に届け出ます。失効した免許は、免許権者に返納します。

【免許換え】
本店のみで営業している知事免許業者でも、他の都道府県に本店事務所を移しますと、新しい移転先の都道府県知事免許が必要になります。大臣免許業者が事務所を いくつか廃止した結果、一つの都道府県内のみに事務所を有することになったときは、知事免許に換えます。免許換えは知事免許から大臣免許の場合は、知事経由で大臣に申請書を提出します。

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基本講義15:【宅建業法B】宅建士ってどんな人? +α:イメージほか

試験に合格→登録→宅建士証を交付されて、宅建士になります!

宅建業者は、その事務所等においては、宅建士を設置しなければなりません。不動産取引の重要な事項については、宅建士が関与いたします。専門的な知識を持つ宅建士を関与させることで、取引の安全を図っているのです。

宅建業者の事務所では、業務に従事する社員の5人に1人以上の割合で、専任(常勤)の宅建士を置く必要があります。また、事務所以外でも、一定の場所で契約の申込みを受けるという場合には1人以上の専任の宅建士を置きます。

専任の宅建士が不足した場合には、2週間以内に必要な措置(新たに設置する等)を施します。

この、宅建士になるための登録ができない者はどのような人でしょうか。
・営業に関して成年者と同一の行為能力を有しない未成年者。
・破産者で復権(免責のこと)を得ない者。
・心身の故障により宅建士の事務を適正に行うことができない者
・宅建士として事務違反(重いもの)をして登録を消除され、その処分の日から5年を経過しない者。この処分を待たずに、聴聞の公示の日より後に自ら登録消除の申請をし、その消除の日から5年を経過しない者。
・宅建士の事務の禁止処分を受け、その間にもう一度登録をしようとする場合。
・禁錮以上の刑又は一定の法律に違反して罰金刑を受けて、刑の執行後5年を経過しない者。
・宅建業者免許を取り消されて、5年を経過しない者(宅建士としても、すぐには活躍できませんよということなのです)。

「宅建士の登録の欠格事由」につきましては、「宅建免許の欠格事由」に似ていますので、両方を比較しながら覚えていきましょう。似ているだけに、違う部分には気を付けて記憶しましょう。


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【宅建士の業務処理の原則】
宅建士は、宅建業の業務に従事するときは、宅地建物の取引の専門家と して、購入者等の利益の保護及び円滑な宅地建物の流通に資するよう、公正かつ誠実に事務を行わなければなりません。また宅建業に関連する業務 に従事する者との連携に努めなければなりません。


【どうやってなるの?】
宅建士になるには、登録を受けて、「宅建士証」の交付を受けなければなりません。登録の申請書は試験に合格した際の知事 に対して提出します。申請にあたっては、2年以上の実務経験が必要です。必要な実務経験については、「登録実務講習」を受講することで代えることもできます。


【宅建士の事務とは】

法定されている宅建士の仕事は、次の3つです。
@取引物件についての重要事項の説明
A重要事項説明書への記名
B37条書面(いわゆる契約書のこと)への記名

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基本講義16:【宅建業法C】営業保証金は何のために? +α:イメージほか

営業保証金からの還付で救われるのは!

 営業保証金とは、宅建業の営業上の取引による債務の支払いを担保する事を目的とした保証金で、営業の開始に当たって供託所に供託される金銭など(金銭・一定の有価証券)のことをいいます。宅建業者は、主たる事務所の最寄りの供託所に、営業保証金を供託しませんと、業務を開始することができません。営業保証金は、宅建業の信頼性をも担保しているといえます。不動産取引は、1件当たりの取引額も高額であり、それだけ責任も重い宅建業者になるに際して、一定の金額が用意できるかどうかを試している制度であるともいえますね。

そして、営業保証金の額は、政令で定められています(主たる事務所(本店)につき1,000万円、従たる事務所(支店)1個所につき500万円ずつとなります)。

営業保証金は、免許を受けた後速やかに供託することが望ましいとされており、免許権者の大臣又は知事は、その免許をした日から3月以内に業者が営業保証金の供託をした旨の届出をしないときは、催告をしなければならず、この催告が到達した日から1月以内に届出をしない者については、その免許を取り消すことができます。この際は、取消についての聴聞は、必要とされていません。この取消は、免許権者にとって、任意であることに注意しましょう(絶対に取り消されるわけではないのです)。

宅建業に関係する取引上の損害でないと、営業保証金からの還付は認められません。業者に対する銀行の貸付金や、広告会社の広告費などは含まれませんので、試験対策上も注意してください。また、相手方としての宅建業者は、宅建業の取引で生じた債権であっても、営業保証金からの還付を受けることはできません(還付の対象外なのです!)。

 そして、保証協会ですが、営業保証金制度の代替的制度を一部担っているともいえます(保証協会に加入すれば、より少ない資金で開業準備ができますね)。併せて宅建業者の社会的信用を高めること等も目的となっているのです。


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【有価証券の評価額】

@国債証券は額面通りの評価額
A地方債証券は9割の評価額
Bその他の有価証券は8割の評価額





【営業保証金の取戻し】
営業保証金は、宅建業を廃止する等の理由により 供託する必要がなくなれば、宅建業者は取り戻すことができます。


【営業保証金の取戻し公告】
還付請求権者に対して、6カ月を下らない一定期間内に“申し出るべき旨の公告”が必要です。そしてその期間内 に申し出がなかった場合に取り戻すことができます。供託する必要がなくなれば、宅建業者は取り戻すことができます。


【保証協会の主な指定要件】

@「一般社団法人」であること
A宅建業者のみをその社員(組織の構成員のこと)としていること
Bその他

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基本講義17:【宅建業法D】大事な3つの書面「媒介契約、重要事項説明、37条書面」 +α:イメージほか
 ここで学習する書面関係3種類(媒介契約書面、重要事項説明書、37条書面)は、宅建試験上非常に大切な項目となります。例年出題されやすい部分です。

媒介契約書面って!



 媒介とは、物件の売主と買主、あるいは貸主と借主といった人達のいわゆる仲介を行うことをいいます。宅建業者は、宅地又は建物の売買又は交換の媒介の契約を締結したときは、遅滞なく一定の事項を記載した書面を作成して、記名押印の上依頼者に対して書面を交付する必要があります。媒介契約には、一般の媒介契約と専任の媒介契約があります。専任媒介契約を宅建業者と結びますと、他の業者に二重に依頼することはできません。ここでの注意点ですが、媒介契約書に記名押印するのは、宅建士の事務ではありません! (宅建業者に課せられた義務なのです。)

重要事項の説明義務って!

 不動産を取引する際には、物件の買主や借主に対して、宅建業者は宅建士を使って物件の詳しい説明をさせなければなりません。説明は、契約締結前に行うこととされています。いわば商品の説明ということですので、契約前に行なって、相手は取引を行うかどうかを判断するということです(契約の後で商品説明をされても、困ると覚えてくださいね)。また、売買契約の場合であれば、買主に対して説明して交付すればよいということですね(売るほうは、どんな物件なのか、充分に分かっているためです)。



37条書面の交付の義務って!

 取引の契約が完了しますと、その契約内容に間違いのないように、一定の事項を書面に記載して、媒介であれば契約の両当事者に対して交付することになっています。要するに、契約書のことだと理解してください。よって、契約完了の後で、交付することになりますし、契約書だから、双方に交付する(売買契約の媒介でしたら、売主と買主双方に交付)ことになります。記載事項は、先ほどの「重要事項説明書」の記載事項に似ていますので、お持ちのテキスト等を見ながら、両方を比較して覚えていくようにしてください。

重要事項説明書面・37条書面の交付の電子化のお話

 社会のデジタル化の推進その他の要件によって、必ずしも対面で書面を受け渡しすることばかりではなくなったということです。そのため、”電磁的方法”によって重要事項書面や37条書面を交付することもできるようになりました。


<<<基礎講義 3つの書面!>>>


【専属専任媒介契約】

専属専任媒介契約は、専任媒介契約の一形態です。 「依頼者のB子は、宅建業者A子が探してきた相手方としか、その取引の契約を行ってはならない」という媒介契約です。自己発見取引ができないタイプの専任媒介契約です。





【重要事項の説明義務】

重要事項説明は、宅建士の固有の事務であるので、できる のは宅建士のみですが、重要事項の説明義務を負っているのは、宅建業者であることに注意してください。 また、重要事項の説明義務を負っているのはあくまでも宅建業者だとはいっても、不動産会社の社長が「今日は宅建士が出払っているし、俺が説 明義務を負っていることだし、直々に説明をしてあげよう」と思っても、宅建士でない限りダメです。宅建士に説明させる義務があるのです。 説明義務違反で監督処分を受けるのは、宅建業者の方です。



【37条書面の記載事項】

これは“契約書”ですから、基本的な事項(必須事項)以外は契約をしたことだけを記載すれば足ります。重要事項説明書みたいに定めなかった ことまで記載する必要はありません。

<売買・交換の場合の必須記載事項>
@当事者の氏名(法人の場合は名称)・住所
A物件を特定するために必要な表示
B代金、交換差金の額と支払い時期・方法
C物件の引渡し時期
D移転登記の申請時期

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基本講義18:【宅建業法E】売主が宅建業者、買主が一般の人の場合の規制は? +α:イメージほか

宅建業者が自ら売主となる場合の制限は!

 宅建業者が自ら売主となり、一般の方(業者でない方)を相手方として土地建物の売買契約を締結する場合に、宅建業者のほうに、様々な制限がなされます。業者はプロ、相手方は素人という関係でのシチュエーションでは、プロである業者の側にハンディをつけることで取引の公平性を図っているという仕組みです。
 例を挙げますと、
・自己の所有に属しない物件の売買契約締結の禁止
宅建業者は、自己の所有に属していない物件を扱って売買契約を結ぶことは、原則としてできません。さて、そもそも「自己の所有に属していない物件」とは、何だったでしょうか。「他人に所有権がある物件」「未完成物件」の、これらが該当いたします。

・クーリング・オフ制度
宅建業者の事務所等以外の場所で、物件の買い受けの申し込みをした買い主は、原則としてクーリング・オフ(頭を冷やして考えたら…という感じです)ができることの告知を受けた日から起算して8日間以内であれば,その申し込みを書面により撤回することができます。条文上「撤回」ということですが、効果は「取消」の効果(さかのぼって無かったことになるのです)が発生します。買い受けの申し込みの場所が、問題となります。事務所で買い受けの申し込みを行って、後日事務所等以外の場所で契約した場合は、クーリング・オフはできません。





・損害賠償予定額等の制限
業者は,買い主との間で損害賠償予定額・違約金の額を約定しておく場合には、その額が売買代金の2割を超えてはいけません。超えた定めをしても、超えた部分については無効になってしまいます。
その他、「手付金の額の制限」「担保責任の特約の制限」「手付金等保全措置」「所有権留保等の禁止」「割賦販売の場合の契約解除の制限」があります。



【手付の額の制限等】

宅建業者が自ら売主となり、宅建業者でない相手方と行う宅地建物の売 買契約においては、売主業者は売買代金額の2割を超える額の手付を受領 することはできません。



【手付金等の保全措置】

宅建業者が契約締結後から引渡しまでに一定額を超える手付金その他の中間金 等の金銭を受け取る場合には、あらかじめ受け取る前に金銭に保険をかけるなどの“保全措置”を講じることが義務づけられています。 この保全措置は、売買する土地建物が未完成物件か完成物件かで異なります。未完成物件の方がトラブルになりやすい分、厳しい規制となっています。



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基本講義19:【宅建業法F】報酬の掲示と計算、標識の掲示は! +α:イメージほか

報酬額の掲示と計算、標識の掲示など

 宅建業者は、依頼を受けて契約をまとめますと、依頼者に対して報酬を請求できます。宅建業者は、事務所の見やすいところに報酬額を掲示しなければなりません。報酬は、無制限に請求できるものではありません。上限があります。計算方法(試験では、下記の速算法で処理いたしましょう)は、以下の通りです(消費税込み)。

・取引額が200万円以下の場合は、取引額×5%×1.1

・取引額が200万円を超えて400万円以下の場合は、(取引額×4%+2万円)×1.1

・取引額が400万円超の場合は、(取引額×3%+6万円)×1.1

 上記の計算方法で算出された額が、売買の媒介契約の場合で片方の依頼者から受領できる最高額です。
 取引の一方のお客さんからいくら報酬をもらえるかという計算式では、例えば売主A買主B間の、本体価格1,000万円の建物売買契約を業者Cが媒介したとしますと、取引価格が400万円以上ということで、取引価格の1,000万円に3%をかけて、6万円をプラスするという速算式が使えます。そうしますと、CがABそれぞれからもらえる報酬額の上限は、36万円ということになります。
 ここで、Cが課税業者である場合は、消費税分10%を上乗せできますので、36万円×110%で、合計396,000円もらえます。Cが免税業者である場合は、4%を上乗せできますので、36万円×104%で、合計374,400円もらえます。この順番で計算する方法が宜しいかと思います(宅建業者が受領することのできる報酬額については、免税業者であっても、みなし仕入れ率として4%を受領できることになっています)。
 賃貸契約の場合は、消費税課税業者の場合は、賃貸料の1月分の金額に消費税を加えた額が受領できる報酬額の上限となります。

 また、宅建業者は、事務所等においては、業者である旨の標識を掲示しなければなりません。重要なことは、事務所と案内所では、掲示する標識が異なるという点です。また、標識の代わりに宅建業の免許を掲示しても、標識の掲示義務を満たしたことにはなりません。


<<<事例でマスター! 報酬はいくらもらえる!?>>>〜動画改訂中です〜



【従業者名簿】

宅建業者は、その事務所ごとに、従業者名簿を備えなければなりません。そしてこの従業者名簿は取引の関係者から請求があったときには、その 者に閲覧させなければいけません。保存期間は、最終の記載をした日から10年間。



【帳簿の備付け】

宅建業者は、その事務所ごとにその業務に関する帳簿を必ず備えなくて はなりません。そして取引のあったつど、所定の事項を記載します。 保存期間は帳簿閉鎖後、原則5年間、業者自ら売主となる新築住宅では10年間。



【標識の掲示】

宅建業者は、事務所及び専任の宅建士を設置しなければならない案内所等にはこの標識を掲示しなければなりません。また専任の宅建士を設置しない一定の場所 (継続的に業務を行うことができる施設を有する場所で事務所以外のもの、一団の宅地建物の分譲を案内所を設置して行う場合にあってはその案内所など)に も標識を掲示する必要があります。


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基本講義20:【宅建業法G】業務上やってはいけないことは! +α:イメージほか

業務に関する禁止事項(その1)

 これは、宅建業者にのみ禁止するものです。それなら従業者にこれらのことをさせればよいのかナ? というと、その場合は宅建業者の監督責任を問われます。

 宅建業者は、その業務に関して、宅建業者の相手方等に対し、次に掲げる行為をしてはいけません。
 @宅地建物の売買・交換、賃借の契約締結について勧誘をするに際し、又はその契約の申込みの撤回・解除、宅建業に関する取引により生じた 債権の行使を妨げるため、次のいずれかにについて、故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為。
 a.重要事項説明の説明事項
 b.供託所の説明事項
 c.契約書面の記載事項
 d.そのほか、宅建業者の相手方等の判断に重要な影響を及ぼすこととなるもの
 A不当に高額の報酬を要求する行為──実際に受け取らなくても要求するだけで、違反となります。
 B手付について貸付けその他信用の供与をすることにより契約の締結を誘引する行為

業務に関する禁止事項(その2)

 こちらは宅建業者だけではなく、その代理人や使用人、従業者(宅建業者等)についても適用される禁止事項です。
 @宅建業者等は、宅建業に係る契約の締結の勧誘をするに際し、宅建業者の相手方等(顧客)に対し、必ず利益が出るなどと誤解させるような断定的判断を提供してはいけません。
 A宅建業者等は、宅建業に係る契約を締結させ、又は宅建業に係る契約の申込みの撤回・解除を妨げるため、宅建業者の相手方等を威迫してはいけません。
 B宅建業者等は、上記@Aに定めるもののほか、宅建業に係る契約の締結に関する行為又は申込みの撤回・解除の妨げに関する行為であって、 宅建業者の相手方等の利益の保護に欠けるようなことをしてはいけません。



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【業務に関する禁止事項(その2)Bの例】

 例えば、訳もなく契約をせかしたり、勧誘の目的なのにそれを隠していたり、夜討ち朝駆けといった迷惑な時間帯の電話や訪問、しつこい勧誘などが、例示されています。



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基本講義21:【宅建業法H】監督処分はこんなに! +α:イメージほか

監督処分の種類

 宅建業法に違反すると、宅建業者・宅建士ともに、免許権者・登録知事による監督処分が下されます。また監督処分に加えて、懲役や罰金などの罰則があります。

 宅建業者には軽い順に、指示処分、業務停止処分、免許取消し処分が、宅建士には、同じく軽い順に、指示処分、事務禁止処分、登録消除処分があります。

 そして一番軽い指示処分を受けても、その処分に従わなかったり、情状が特に重かったときは、指示処分が→業務停止(事務禁止)→免許取消し(登録消除)と出世(?)していきます。注意してく ださい。
 
聴聞の開催

 免許取消しや登録の消除だけでなく、指示処分からすべて、公開による聴聞が行われます。違反した宅建業者や宅建士についても、その言い分を聞いた上で処分しようというわけです。
 




【免許の取消】

 免許取消しには、必須取消しと任意取消しがあります。
<必須取消し>
免許権者は、その免許を受けた宅建業者が「宅建業者や政令使用人が免許の欠格要件に該当したとき」や「業務停止処分に該当し情状が特に重いとき又は業務停止の処分に違反したとき」などには、必ず 免許を取り消さなくてはなりません。
<任意取消し>
免許権者は、その免許を受けた宅建業者が「免許を受ける際に付された免許の条件に違反したとき」などには、その免許を取り消すことができます。



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基本講義22:【宅建業法I】宅建業法その他の事項 +α:イメージほか

特定住宅瑕疵担保責任履行確保法

 「契約不適合責任・担保責任」については、民法と宅建業法で学習しました。今、新築住宅の分譲広告に「10年保証」というものを見かけます。 新築住宅の売主業者について引渡し後10年間、瑕疵(欠陥)についての担保責任が義務づけられているというものです。 しかし宅建業者に資力がなければ絵に描いた餅です。そこで自ら売主として特定の新築住宅を販売する宅建業者に十分な資力を確保して もらって、販売後10年間、瑕疵担保責任に備えるという制度です。

 正式名称は、「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」です。これに基づく「住宅販売瑕疵担保保証金」の供託又は「住宅販売瑕疵担保 責任保険契約」の締結(以下、資力確保措置)が出題の中心です。それほど深入りして学習をしておく必要はありませんが、毎年1問の出題がありますので、ポイントを整理しておきましょう。

 宅建業者は、自ら売主として新築住宅を販売するときだけは、資力確保措置を講ずる義務を負うことになっています。新築住宅の売買であっても 媒介・代理の場合は、資力確保措置を講ずる必要はありません。資力確保措置には、「住宅販売瑕疵担保保証金の供託」と「住宅販売瑕疵担保責任保険契約の締結」があります。
 
保証金の供託と説明

 宅建業者は、基準日(毎年3月31日)において、基準日前10年間に自ら売主となる売買契約に基づいて買主に引き渡した新築住宅 について、買主に対する特定住宅販売瑕疵担保責任の履行を確保するため、住宅販売瑕疵担保保証金の供託をしていなければなりません。
 




【資力確保措置の状況についての届出】

 自ら売主として新築住宅を宅建業者でない買主に引き渡した宅建業者 は、基準日ごとに、基準日から3週間以内に、その住宅に関する資力確保措置の状況について、免許権者に届け出なければなりません
この届出をしないと、その基準日の翌日から起算して50日を経過した日以後においては、新たに自ら売主となる新築住宅の売買契約を締結できません。



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