■「令和元年度賃貸不動産経営管理士試験」の合格発表について!
令和元年度の賃貸不動産経営管理士試験、合格基準点は「40問中29点」で、合格率は36.8%、合格者の方の人数は、8,698人の 方とのことでした(賃貸不動産経営管理士協議会発表)。合格されました皆様、おめでとうございました。
さて、賃貸不動産経営管理士(以下、”賃管士”)試験ですが、例年その合格率は50%台で推移してまいりました。今回、令和元年度の試験では上記の通り
36.8%と、数字の上でもかなりの減数で、ビックリした方も多かったものと思われます。その合格率もそうですが、今回の合格基準点が29点であったことは、
想定内の数字ではありましたが、「28点得点できていても合格できない」という点数上の”難易度”も上昇している感があります。
合格者輩出数(8,698人で、前年対比では7.3%減)は減りましたがこれは28点を基準点とするとかなりの
人数の変動(合格者数がかなり増える)の可能性があったということではないでしょうか。それもあって、基準点を29点としたということが考えられます。
とは申しましても、近時の受験申込者数の上昇と、国家資格化に向けてのもろもろの動き(令和2年度試験からは、2時間・50問のスタイルに変更)もあって、
取得することが徐々に困難な資格になってきていることは間違いありません。
2時間・50問の試験で、その合格ラインが7割強の得点となるということは、同じような国家資格である宅建士試験のような試験のシステムを目指しているといって
よいでしょう。かつては、「宅建は難しいけれど、賃管士ならすぐに取れそう」というようなイメージが強かったかと思いますが、もともと賃貸借関連の知識については
むしろ宅建士試験のそれよりも専門的に掘り下げて学習せざるを得ない部類の試験でありますので、気持ちを引き締めなおして、受験対策を練っていく必要が出てまいります。
実務よりの問題や、設備関係の細かな知識が必要となる点、マンション管理の資格である「管理業務主任者」の試験の傾向とも似通った点もあります。それぞれ、宅建の仲間のような資格ではありますが、
各試験の出題傾向をよりいっそう把握し、過去問題の演習をしっかりと行って、対策を練っていくことが重要でしょう。
賃管士試験の出題範囲は、公式テキスト(改訂第4版)からの出題となります。こちらのテキストは昨年の4月に発刊されたものであり、改正民法なども踏まえまして
内容が書かれていますので、次回の試験でもこちらが出題基になると思われます。分厚いテキストですので、分かりやすい参考書や問題集などをサブテキストにして
学習していったほうが効率はよいですが、かなりこの公式テキストの記述の細かな点からも出題がなされていますので、疑問点はすぐに公式テキストに立ち返って
確認をしていくといった地道な学習方法を十分に行っておくことが必要となります。実務よりの出題も多く、テキストもそういった視点から記述されていますので、
しっかりと学習をしておくことで、合格後の実務にもその知識は十分に役立つものとなるでしょう。
学習のボリュームは年々増えてきている賃管士試験ですが、その合格後のメリットは大きくなっていくものと思われます。頑張って、取得したい資格です。(中神エマ)
※「令和元年度の賃貸不動産経営管理士試験」の内容などの講評につきましては、「令和元年(2019年)度の賃貸不動産経営管理士本試験 解答番号(中神エマ宅建士らぼ調べ)と試験の科目別分析」の記事を
ご覧ください。
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